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AI「人工知能」何かと最近話題だ。
随分以前、コンピューターという電子計算機が出来た頃は、まさかこんな只の計算機が人間の知能を上回る時代が来るとは誰も予想していなかっただろう。

 

マトリックスや、コンピューターゲームなど、未来を描いた映画では度々最後の悪役として登場する事が多いが、そうなる可能性がフィクションの世界だけの話ではなく、現実として最近少し見えてきたと囁かれ始めている。

 

AI1

先日、韓国の有名な囲碁のプロ棋士が、Googleが開発したAIに惨敗した。これは一大ニュースとなって世界中を駆け巡った。

 

今までも過去にチェスの対局で同様の事があったが、今回は話の趣が少し違っていたのだ。

 

その理由を簡単に言えば、チェスや将棋と比べて囲碁では、次の手を指す選択肢の数に圧倒的な開きがあり、この先少なくても10年はAIが人間相手に勝てるわけがない、と言うのが定説だったのだ。

 

しかし今回Googleが開発したAIは韓国のプロ棋士を凌駕してしまった。要するにそれまであり得ないと考えられていた事があっさりと起きてしまったのである。

 

これはAIの進化速度が人間が考えている以上になっていると言えるだろう。そこには既に人間の未知の領域があり、どうしてAIがそういう計算をするのか理解が出来ないという現象まで起きていると言う。

 

以前はコンピューターに何かを認識させるためにはデーター1つ1つ入力していかなければいけなかった。例えば人間というものを認識させるためには、頭があり、顔があり、その顔の中には目があり……と入力していたのだ。

 

しかし現在では人間の写真を大量にコンピューターに見せるだけで、これが人間だと理解が出来るようになってきている。

ディープラーニング

これは「ディープラーニング(深層学習)」と言われるもので、AIの学習の仕方自体がすでに変わってきていて、これまでの様にAIを作り上げるために手間暇を掛ける必要がなくなってきているのだ。

 

ここからどういうことが考えられるかと言うと、人間を認識させるために1つのAIを作ろうとした場合、そのAIに対して写真を大量に見せるAIがあればいいと言うことになり、そのまたAIに対して、写真を撮ってくるAIが居れば、もう人間は必要なくなるわけだ。

 

既に野村総合研究所のレポートによれば、日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能になると試算されている。

 

AI2

さて、ここまでAIが進化してくると、その進化に対して警鐘を鳴らす人達も出てきている。

AIは危険なのか?

要するにAIが急速に進化し過ぎるのは危険なのではないかというわけだ。

 

前述のGoogleのAIを開発した人物もAIの倫理的な問題には危惧していると述べているようだ。AIは人間ではないので感情を持たない。

 

痛いとか悲しい、楽しい嬉しいといったことは理解できないのだ。それを学習させなければならないが、例えば甘いものを食べた時、甘いと感じるのは当然だが、では甘いとは何?と訊かれるとこれは答え難い。

 

もっと抽象的な事を言えばオレンジ色は暖かみを感じるが、青色は少し寒い感じがする、と言った人間らしい感覚をデーター化していくのは並大抵の事では出来ない。

 

しかも人間の感じ方というもの自体十人十色であって、人種が変われば最早無限に近い感覚の違いが発生する。こういったものを全てAIに理解させるのは現時点では不可能に近い。

 

単純に1か0かで割り切れるものであれば、AIは人間を超越した計算力を発揮する。その過程でこの人間は要らないと勝手に判断されてしまうようなことになれば、これは恐ろしい現実が来てしまう。

 

AIの開発者はこの先暫くは技術開発だけでは済まされない困難に立ち向かっていくことになるだろう。

 

チャット

先月、マイクロソフトがTwitterなどで他のユーザーとチャットを行う人工知能プログラム「Tay」を公開した。

 

Tayは沢山の人と話すことによって学習をし、より自然な応答が出来ることを目指していたが、わずか数時間のうちにTayの公開を停止に追い込まれてしまった。

 

その理由は、Tayが人種差別や性差別などの極めて不適切な発言しまくるようになってしまったからだ。これはTay自体はただのAIなので悪意などと言うものは一切持ちあわせていないが、Tayにそういった言葉を教えこんだ人が大量にいたため、そんな発言をするようになってしまったのだ。

 

AIを作る過程でこういった人間の悪意が入り込む余地があるのは、やはり何か薄ら寒いものを感じる。

 

 

そんな中、Googleが新しいAI機能をもったアプリ「Allo」を5月18日に発表した。これはスマートフォンに搭載されるチャットボットAIで、その機能は凄いものがある。

 

簡単に説明すると、誰かとチャットをしてる場合、その相手が質問をしてきたことに対して、自分でメッセージを作成しなくても、その質問内容をAlloが読んで判断し、返答になりそうな文章を作り上げてくれるというものだ。

 

それ以外にも写真を送ってきたら、その写真の内容を見て、それに見合った返信内容を作ってくれたりもするとの事。それ以外にも様々なアプリと連携し、必要なことを自動で行ってくれるというAIだ。

 

このAlloを搭載したスマートフォンはそんなに遠くない時期に発売されると思われる。

 

今後AIがどのように発展して進化していくのか楽しみでも不安でもあるが、AIは使い方によっては人間の生活をどんどん便利にしてくれる。

 

AIの分野は既に医療現場にまで広がってきている。人の生活に潤いを与えてくれる、スマートなAIの誕生に期待したい。

 


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